FUJIFILM X-T1発表会【カメラ,色,APSCのこだわり、フルサイズの考え方】

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2014/02/08
六本木ミッドタウンにある
富士フィルムスクエアで開催された
Xシリーズ新製品X-T1発表会
プロ写真家HABU氏によるトークショーに参加してみました。

この日は大雪
全国で雪がつもりました。
交通機関の影響は非常に大きかったようです。

司会は商品企画担当の上野氏

プロ写真家のHABU氏

主に空の写真を撮っており
写真作家として活躍しているとの事。
Xシリーズは
X-Pro1以降、ずっと使って頂いているそうです。

毎回、新商品が出たら写真家の人にカメラを渡して
使い心地などのフィードバックをもらっているそうです。
HABU氏は14日間
海外ロケをしたそうですが
雲のない日が10日間もあったそうです。
上野氏『10日間、何してたんですか?』
HABU氏『雲のない10日間は昼からビール飲んでました。(笑)』
雲がないと撮影意欲が沸かない。。との事。

さて、今回のX-T1は
Xシリーズは5機種目。
X-T1のT意味は
信頼性(Trust)、強靱性、堅牢性(Toughness)
の意味が込められているそうです。
マイナス10°の環境でも使えるようです。
【ファインダーについて】
センターファインダーのEVF
いわゆる一眼レフスタイル。
今まではレンジファインダースタイルでした。
重たい望遠レンズで撮影した時に重心が中央に来るので
バランスが保てるとの事。

【上野氏】
Xシリーズは常にファインダーにこだわって作り続けていた。
そしてX-Pro1で世界初のハイブリットビューファインダーを開発した。
今回はそれに勝るとも劣らない
マルチビューファインダーを開発した。
ファインダー倍率はAPSCでは世界最高倍率0.77倍
ノーマルモードにするとX-E2と同じくらいのサイズになる。
一般の一眼レフは0.7倍、APSCは0.6倍
いかにファインダー倍率0.77倍が大きいかが分かります。

実際は四隅まで確認するとなったら
ぐるっと目を一周して確認しなければならない。
一瞬で画角を確認するためにはフルモードだと確認しにくいので
ノーマルのほうが使いやすいかもしれません。
また、カメラを縦にした時に
情報の表示も縦位置に切り替わります。
特に、ポートレートでは縦位置で
撮影する場合が多いので確認しやすい。
ピント小窓を合わせる2画面モードが付いている。
ポートレートでピーキングを使う場合
コントラストが合う所がチラチラするので集中できない。
そんな場合はデジタルスプリットイメージと
2画面モードを使うと、被写体の表情を感じながら
撮影に集中できる。
【EVFのタイムラグついて】
ファインダーのタイムラグが1000分の5秒しか遅れない。
電子ビューファインダーの最大の欠点タイムラグが絶対に発生する。
X−T1ではその遅れを改善した。
カメラの前で手を振って
タイムラグが発生しないか確かめて欲しい。
との事。

【フォーカスの追従について】
APSCでは最高の動体追従性能を誇っている
ズームレンズを使い時速40Kmで動いているものを
手前10mまで追従することが出来る。
【SDカード、書き込み速度について】
UHS2というSDカードに対応。
従来の(SCカードClass10)よりも書き込み速度が早く
47連写で連写したものを5秒で書き込める。

【イメージセンサー】
イメージセンサーはX-E2と同じ
X-TransCMOSⅡ

最大の特徴は画質。

ただ単にセンサーの解像度を上げれば良いだけなら簡単。
しかし、解像度を上げるだけで、本当に良い写真になるのだろうか。
そもそも、考え方が違う

富士フィルムは80年間カメラだけでなく
色を作ってきた。
富士のモード選択は被写体によってというよりも
フィルムモードによって切り替えている
他社のカメラは
・風景モード
・スポーツモード
・夜景モード
・人物モード
フジは
・PROVIA
・ASTIA
・VELVIA
・ProNeg
つまり色にこだわっている。
ノーマルもPROVIAとASTIAの2種類がある
人物撮るときにはProNegHiとStの2種類用意してある。
ProNegについては
ライティングコントロールによって
HiとStの使い分けが出来る。
カラーフィルターはランダム配列のセンサーにしている。
ローパスレスでも偽色、モアレを発生させない
きれいな色が出せる映像エンジン
EX2processorが積まれている

【HABU氏の感想】
青と緑の発色がスゴく良くなった。
X-Pro1とくらべてVELVIAの色調が
きちんと再現できるようになった。
ちょっと絞るとギラギラとした緑の色が出せる。
正にこの色!
VELVIAの色が変わった!

【HABU氏】
画質設計が一緒のはずだが
X-Pro1と同じ設計だけど色が違うのはなぜか?
【その問いに上野氏から】
オートホワイトバランスを微調整した。
【HABU氏】
X-Pro1ではホワイトバランスを微調整してた
(メモリを上げ下げして)
X-T1のVELVIAはノーマルで好みの色が出せるようになった。


X-Pro1だと潰れるところがX-T1だと潰れない
雲のモコモコした感じが残せるようになった。
地面も、雲のモコモコ感もキレイに撮れる。

HABU氏の撮り方はVELVIAでコントラスト強めに撮り
やわらかい紙に印刷しているとの事。
「写真ですか?イラストですか?」
と聞かれることが良くあるそうです。
【HABU氏】
X-Pro1はEVFのタイムラグから
船酔いしている感じがあった。
しかし、今回のX-T1は全く違いますね。
一眼レフと変わらない。
露出の失敗もない。
見たままと同じ状態で撮影できる。
EVFは正確なフィルムシミュレーションをEVFで再現している。
覗いている時に絞りでどれ位明るくなったか
暗くなったかを確認しながら撮影できる。
このメリットは大きい。
【上野氏】
ファインダー倍率0.8倍超えを目指したいが
236万ドットだと、拡大しすぎてドットが見えてします。
それで0.77倍に行き着いた。

【最後に来場者から質問】


センサーサイズAPSCのこだわり
また、フルサイズの考え方を教えてください。

【上野氏】
こだわってAPSCを作っている。
確かにフルサイズはポテンシャルが高い。
しかし、フルサイズは
『でかい』
『おもい』
『たかい』
コレは必須。
レンズの値段も高くなります。
本当にフルサイズを作るのがいいことだろうか。
たたみ3畳分の大きさでもAPSCで十分綺麗に撮れる。
『いや、おれは絶対4畳半だよっ!』
ていう方はフルサイズかもしれません。(笑)
フルサイズだとカメラはちっちゃいが
レンズは大きいカメラが出来上がってしまう。
積極的にフルサイズはやりたくない。
APSCのXマウントに注力してます。
もちろん、研究は続けますけど。
今のデバイス、今の性能で本当にフルサイズをやることがベストなのかな?
とフジは考えてます。



【CP+について】
2月13日から開催されるCP+
富士フィルムX-T1タッチアンドトライコーナーに参加すると
Xフォトグラファーが撮影した写真で作られたフォトブック
がもらえるそうですよ(^^)

30チョイの若造が言うのもなんですが
80年間カメラ、フィルムを作り続けてきた
フジのこだわりに脱帽ですm(__)m
【関連記事】
X-T1新製品発表会セミナーに参加してみた。
X-T1とX-E2を比較してみた
富士フイルム X-T1【レンズキット】

2 コメント

  1. なるほど、これからフジフイルム機を買う人は、、ニコンやキヤノンからのマウント追加や変更のユーザーが多いんでしょうね。それが故に、センサーの大きさが気になると。。。話を聞くとそう感じます。
     
     私もフルサイズ一眼レフ持っていますが、絵の完成度は、はっきり言ってフジの方が高いです。それでフジ機がメインになりました。フジ機を使えば、フルサイズセンサーが必要でないとよくわかると思いますので、X-T1の売れ行きには期待しています。

    フジの方も、APS-C継続ということで安心しました。今のレンズ資産と今後のレンズロードマップを守っていってほしいものです。

    ニコンの時は、DX→FXの移行に、車一台分のお金使いましたよ、本当に(笑)。ユーザー視点でもAPS-C→フルサイズはいいことばかりではないです。

    • kouさん
      こんばんは!
      ダーフクです(^^ゞ

      やっぱりAPSCのセンサーサイズを気にしているユーザーは多いようですよ!
      フルサイズ神話はこれからも続きそうですね。

      >>絵の完成度は、はっきり言ってフジの方が高いです。
      フジの解像度の領域だけではなく『色』にこだわっているな~
      というのが伝わりますね(^^)

      私もPCに保存されている他社のカメラで撮影した画像とX-E2で撮影した画像を
      比較してみると、色のキレイさが断然違いますね。

      >>X-T1の売れ行きには期待しています。
      X-T1は使い勝手が一眼レフにググっと近づいたようで
      一眼からミラーレスに買い換える(買い増しする)ユーザーが増えそうですね。

      >>ニコンの時は、DX→FXの移行に、車一台分のお金使いましたよ、
      まじっすか(・.・;)
      それは、X-E2購入直後にX-T1が出たどころのレベルではないですね(^_^;)

      いや~、カメラって金かかりますね。。。

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